「君たちはどう生きるか」はどう評価されたか 米識者に聞く受賞理由

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引退の記者会見で笑顔を見せる宮崎駿監督(右)と、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー=東京都内のホテルで2013年9月6日、手塚耕一郎撮影
引退の記者会見で笑顔を見せる宮崎駿監督(右)と、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー=東京都内のホテルで2013年9月6日、手塚耕一郎撮影

 米国の研究者はどのように評価したのか――。第96回米アカデミー賞の授賞式が10日(日本時間11日)、米ロサンゼルスで行われ、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」が長編アニメーション映画賞を受賞した。

 宮崎アニメの長年のファンで、「マンガ・アニメのハリウッド映画化に見る日米の文化的遺伝子」などの著書がある米サウスカロライナ大のノースロップ・デービス教授に話を聞いた。【國枝すみれ】

 ――受賞理由についてどう考えますか。

 ◆宮崎駿監督はレジェンドで世界で尊敬されています。アカデミー賞の前哨戦と位置づけられる「米ゴールデン・グローブ賞」でもアニメ映画賞を獲得しており、今回の受賞に驚きはありません。作品は、感情を揺り動かすインパクトがありました。商業的にも成功しています。

 最大のライバルは「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」と見ていました。ですが、スパイダーマンのシリーズは以前にアカデミー賞を受賞しているので、「君たち」が有利になった可能性があります。

 ――作品の評価ポイントは。

 ◆映像が素晴らしいのはいつものことですが、…

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